「文系×機械職公務員」はじめました

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機械職は土木よりレアな説

文系出身、機械職公務員のカルガモさんです。前回の記事で「機械職は土木より人手不足な気がする」と予告していたので、今回はそのことについて、データも交えながら考えてみます。
最初にお断りしておくと、今回の話は一般市クラス以上の自治体を念頭に置いています。過疎地域になると、そもそも受験できる人自体が少ないという、また別の根本的な事情が主な要因になってくると思うので、今回とは切り分けて考えています。


◯そもそも、機械職は募集自体が少ない
2025年度、相模原市では公共施設の整備などを担う設備職で応募がゼロ、新潟市でも水道分野の電気職・機械職で応募がなかったと、日本経済新聞が報じています。政令指定都市クラスでも、機械・設備系の職種で応募者が集まらない実例が出てきているようです。
技術系公務員の中でも、土木は各自治体で概ね2桁人数の採用があるのに対して、機械などその他の区分は1桁人数が大半だそうです。
実際、東京都の技術職員数(令和3年4月1日時点、東京都職員採用サイトより。これより新しい公表データは見当たりませんでした)を見てみると、土木が圧倒的に多く、機械は建築より多いものの、電気より少ない、という位置づけでした。


◯私の仮説①:採用の余裕がないなら、外注すればいいという発想
ここからは私の仮説です。採用者数に余裕がない背景には、財源や条例による人数制限があるんじゃないかと思っています。だとしたら、専門的な部分はコンサルや知識のある会社に外注して、事務職が窓口として対応すればいい、という発想が自治体側にあるのかもしれません。この辺、公務員なのに詳しくなくてごめんなさいなのですが。
実際、土木職ですら、2023年の総務省調査ではおよそ25%の市町村で土木系職員が1人もいないとのことです(これは過疎地域も含む全国的な数字ですが)。機械職はそれよりさらにマイナーな存在なので、「専門職を置かず、外注で回す」という選択が、より当たり前になっているんだろうなと思います。


◯私の仮説②:そもそも仕事量に差があるのでは
ただ、東京都のように財源にそこまで不安のない自治体でも、機械は土木よりずっと少ない人数比になっています。だとすると、「お金がないから機械職を減らしている」というより、そもそも扱う仕事量そのものに差があるんじゃないか、と考え直しました。
土木は道路・橋・河川そのものが対象で、建築は建物そのものが対象です。一方、機械は、それらの中にある設備(ポンプ、空調、エレベーターなど)を扱う仕事です。つまり機械職は、独立した対象物を持つというより、土木や建築の”量”に付随して仕事量が決まる、というポジションなのかもしれません。

 

 

◯私の仮説③:なぜか「機械は専門的」と思われている気がする
これも完全に私の主観なんですが、なぜか機械の方が土木や建築より「専門的で特殊」というイメージを持たれている節がある気がしています。
公務員はそもそも文系職場だという話は、以前の記事でも書きました。土木や建築は、道路や橋、公共施設のように、住民から見て分かりやすいインフラを扱う分、行政の中でも存在感があります。一方、機械(設備系)は、建物の裏側にある空調や給排水といった、住民から見えにくい部分を扱うことが多いです。この「見えにくさ」が、なんとなく「専門的で近寄りがたい」という誤解を生んでいるんじゃないか、と勝手に思っています。
ちなみに、人事などが「専門的っぽい」と感じているギャップこそ、実は私のような文系人間が入り込める余地だったりするんじゃないかと思っています。実を言うと、これは転職してから気づいたことではなく、転職する前から「たぶんいける」という感覚がどこかにありました。いくつかの職場を経験してきた中で、その感覚が間違っていなかったと、だんだん確信に変わってきた感じです。周りが「専門的だから」と敬遠している場所ほど、実は間口が開いている、ということもあるんだと思います。

◯私の仮説④:大手民間との取り合いという側面も
もう一つ、これも仮説ですが、機械職は大手民間企業の待遇が良いので、優秀な人材が公務員に来にくいという側面もありそうです。データセンター、再生可能エネルギー、半導体工場など、今は技術系人材の需要がとにかく強い分野が多く、機械系の学生には選択肢が豊富にあります。その中で、あえて公務員を選ぶ人は、相対的に少なくなってしまうのかもしれません。
土木・建築の場合、民間(ゼネコンなど)は「高年収だけど激務」というイメージが強い業界です。だからこそ、同じ技術系でも「安定した働き方をしたい」という理由で、公務員を選ぶ土木・建築系の学生は一定数いそうです。一方、機械系の民間企業(メーカーなど)は、高年収でありながら、比較的働き方も安定しているイメージがあります。だとすると、機械系の学生にとっては、公務員を選ぶ動機そのものが、土木・建築系の学生よりさらに弱くなってしまうのかもしれません。


◯まとめると
・機械職はそもそも採用枠自体が小さく、外注前提の自治体運営とも相性がいい
・「専門的だから特殊」という、なんとなくのイメージも存在感の薄さに拍車をかけているかも
・大手民間との人材の取り合いにも、機械職は巻き込まれやすい
データで裏付けが取れる部分と、私の勝手な仮説が混ざった内容になりましたが、機械職公務員という存在の”見えにくさ”については、改めて実感する調査になりました。
もし今、文系だから、あるいはビルメンなど畑違いの職場にいるからという理由で、機械職への転職を迷っている方がいたら、後押しできたら嬉しいです。それはかつての私自身でもあるのです。
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